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【旧仮名遣い】「ひひ・ひい」「しひ・しい」「ゆふ・いう・いふ」「あふ・あう」「おふ・おう」「をを・おほ」「をう・をふ」の使い分け・一覧表付

日本語
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旧仮名遣い(歴史的仮名遣い)と新仮名遣いの定義

旧仮名遣い(歴史的仮名遣い)とは、1946年に内閣が告示して用いられるようになった「現代仮名遣い(新仮名遣い)」に対しての呼称であり、それ以前の仮名遣いをいいます。「復古仮名遣い」や「古典仮名遣い」と呼ばれることもあり、和歌をたしなむ人など令和時代になっても広く使われています。

「新仮名遣い(現代仮名遣い)」は現代語を書き表す場合の基準であり、一般的に口語に適用されます。原則として発音通りに表記するとなっていますが、「じ」と「ぢ」「ず」と「づ」など、まだまだ紛らわしい点が残っています。

こうした紛らわしさを、当たり前のように頭の中で整理整頓してから書いたり話したりしていたのですから、昔の日本人の能力の高さを垣間見る気がします。

ここでは、旧仮名遣いのうち、分かりにくいとされる「ひひ・ひい」「しひ・しい」「ゆふ・いう・いふ」「あふ・あう」「おふ・おう」「をを・おほ」「をう・をふ」の使い分けについて表で解説します。

「ひひ」と「ひい」

「ひひ」「ひい」
名詞柊(ひひらぎ)贔屓(ひいき)曽祖父(ひいぢぢ)曽婆母(ひいばば)
動詞秀づ(ひいづ)

「しひ」と「しい」

「しひ」「しい」
名詞右記以外は「しひ」鱰(しいら)
動詞音便右記以外は「しひ」試す(しいす)

「ゆふ」と「いう」と「いふ」

「ゆふ」「いう」「いふ」
名詞夕(ゆふべ)木綿(ゆふ)
動詞結ふ(ゆふ)言ふ・云ふ(いふ)
動詞音便言うて・云うて(いうて)

「あふ」と「あう」

「あふ」「あう」
名詞扇(あふぎ)近江(あふみ)逢坂(あふさか)
動詞会ふ・遇ふ・合ふ(あふ)仰ぐ・煽ぐ(あふぐ)
動詞音便会うて・遇うて・合うて(あうて

「おふ」と「おう」

「おふ」「おう」
名詞追手(おふて)
名詞音便媼・嫗(おうな)
動詞追ふ・負ふ(おふ)
動詞音便追うて・負うて(おうて)

「をを」と「おほ」

「をを」「おほ」
名詞巨鐘(おほがね)狼(おほかみ)大事(おほごと)大神(おほみかみ)公(おほやけ)大弓・弩(おおゆみ)※①
動詞撓る(ををる)※②覆ふ・被ふ(おほふ)
形容詞雄々し(ををし)大きし(おほきし)多し(おほし)
副詞概ね(おほむね)凡そ(おほよそ)

※①【大弓・弩(おおゆみ)】弩(ど、いしゆみ、おおゆみ)とも読む。中国を中心とした東アジアにおいて古代から近世にかけて使われた射撃用の武器。平安時代の辞書『和名類聚抄』には於保由美(おおゆみ)と表記されている。

※②【撓る(ををる)】自動詞ラ行四段活用{ら/り/る/る/れ/れ}

たくさんの花や葉で枝がしなうこと。たわみ曲がる。

「をふ」と「をう」

「をふ」「をう」
名詞禿翁(とくをう)※①
動詞終ふ・卒ふ(をふ)
感動詞返辞(をう)※②

※①禿翁(とくをう):禿げた老人

※②返辞(をう):呼びかけ、返事

参照:日本の手習い旧字旧かな入門/府川光男・小池和夫

簡単に覚えられる歴史的仮名遣ひ / 神社界唯一の新聞社 神社新報社
〝歴史的仮名遣い(旧かなづかい)〟の読み方
義務教育で習ったはずの歴史的仮名遣い(旧かなづかい)を忘れてしまった方、または「とりあへず読めればよい」といふ方に向けて、その読み方を四つの規則と二つの補足で説明します。

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